岡本社長が会見 世論の反転に疑問の声も

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出典元: 吉本興業本店=大阪市中央区で2019年6月24日、平野美紀撮影 (C) 毎日新聞
 岡本社長が会見を行いました。世論が吉本非難に反転したことに疑問の声が
お笑い芸人たちによる”闇営業”の一連の騒動が、20日に都内で開かれた宮迫と田村亮の2人主催の謝罪会見と、それを受けて吉本興業の岡本昭彦社長が開いた22日の会見内容によって、さらに芸人たちの不満がTV番組内やTwitterなどのSNSなどで相次ぎ、吉本の企業体質の改善を求めた声が大きくなっています。
反社会的勢力から報酬を受け取っていないとして虚偽の報告をした宮迫博之(49)は会見前日の19日に吉本興業を契約解消となり、謹慎処分中だった田村亮(47)と共に、22日の岡本社長の会見内で処分撤回となりましたが、逆に、体制改善を巡って大崎洋会長や岡本昭彦社長の辞任を要求するなど、極楽とんぼ・加藤浩次(50)や松本人志(55)の退社の可能性が浮上するなど、処分を受けた渦中の芸人たちとは違う、外野の芸人たちの意見が噴出し、改めて企業の契約のやり取りなどの体質改善を求める騒動が大きくなっています。
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岡本社長が会見を開きましたが、世論が反転。疑問との声が挙がっています。

(※記事は現時点での情報であり、最新のものとは異なる場合があります。また、人物については、敬称略にて記載させていただいております。何卒ご了承願います)

岡本社長 会見 世論 反転 疑問 吉本興業本店の画像

出典元: 吉本興業本店=大阪市中央区で2019年6月24日、平野美紀撮影 (C) 毎日新聞

お笑い芸人たちが振り込め詐欺グループ(反社会的勢力)のパーティーに出演し、事務所を通さずに報酬を受け取っていたとする”闇營業”問題を受けて、吉本興業の岡本昭彦社長が7月22日午後、東京都内で4時間以上におよぶ記者会見を開きました。

問題発覚後、吉本興業側としては初めての会見であり、大勢の芸人たちや視聴者たちに望まれて応じた形となりました。

2人の処分を撤回。

会見の冒頭は、吉本側の弁護士が、配布された資料などを基にしてこれまでの経緯を約30分にわたって説明し、次いで岡本社長が登壇すると、19日に契約解消となった宮迫博之と田村亮の「処分を撤回する」との意向を表明しました。

関連記事:吉本社長が会見し処分を撤回 宮迫と田村亮の今後

岡本社長が会見を行いましたが、世論が吉本非難に反転し、疑問との声が出ています。

岡本社長 会見 世論 反転 疑問 岡本昭彦社長

出典元: 岡本昭彦社長 (C) HUFFPOST

岡本社長は会見で、記者会見を開かせなかった理由について「事実関係が十分明らかになっておらず、芸人たちの意思が定まらない状態で会見を行うことは、かえって芸人を傷つけると考えた」と釈明した。
出典元: 吉本興業の岡本昭彦社長、会見拒否の理由を説明 「かえって芸人を傷つけると考えた」 (C) HUFFPOST

2人が連名で主催する手作り謝罪会見を行ったことについては、「一日も早く説明を謝罪をしたい芸人との間で、正しい意思疎通ができず、結果として本人たちに辛い思いをさせてしまった。申し訳ございませんでした」と謝罪したようです。

その上で「タレントが、最高のパフォーマンスをできるよう我々が環境をつくらなければならないことに関しては、一度もぶれたことはないと思っています。しかしその思いが本人たちに伝わっていなかったということは、私の一番の反省点であり、不徳のいたすところです」とした。
出典元: 吉本興業の岡本昭彦社長、会見拒否の理由を説明 「かえって芸人を傷つけると考えた」 (C) HUFFPOST

「社長として至らなかった」として、大崎洋代表取締役と共に50%の減俸を1年間続けることを発表しましたが、岡本社長自身の去就については発言を控えたようです。

また芸人のギャラに関しても1対9などという事はなく4対6や5対5であると説明しましたが、この件はさっそく芸人達から非難されているようです。

関連記事:岡本社長が会見 ギャラの話が嘘だと反論相次ぐ

大阪市の松井一郎市長から体質改善要求を受ける。

23日、闇営業に関する一連の騒動を受けて、「そもそもの問題は反社会的勢力の会合でタレントがギャラをもらっていたこと法令順守の指導を徹底してもらいたい」とした上で、岡本昭彦社長の会見について「本質とは離れている」とし、「素直に笑えない雰囲気が出ている。会社として体質改善をして出直してもらいたい」と市役所で記者団の取材に応じたそうです。

 市と吉本興業は平成29年、「笑い」を通じた街の魅力発信などを目的に包括連携協定を締結しました。
「住みます芸人」として、市内24区に芸人が住んで活動してるとしています。

岡本社長が会見に姿を現しました。世論が吉本批判に反転したと、疑問の声が出ています。

反社会的勢力に関してのチェック体制が疎か?

宮迫や田村亮などの会見を開かずにいた間、吉本興業は約6000人の所属タレント全員に対する聞き取り調査を行ってきたことを報告したり、再発防止に向けて、“直(チョク)”での営業を全面的に禁止することを発表してきました。(“直”…会社を通さずに芸人が仕事を請け負うこと)

ですが、肝心の吉本興業自体がタレントを派遣したイベント会社のスポンサーの一つが、特殊詐欺グループのフロント企業だったといいます。

これでは、企業ぐるみで反社会的勢力と取引をしているように受け取られてしまうのですが、この問題についての岡本社長の回答は、「イベントを主催した会社が反社会的勢力でないことは確認していたが、その先まではチェックしていなかった」とのことでした。

これについては、加藤浩次が、相手が反社会的勢力と知らずに闇営業を引き受けた芸人と比較して、「同じような構造なのに役員は減俸。芸人は全員クビだという。分かった時点で公表することもできたのではないか」などといったように反論し、疑問を呈しています。

反社会的勢力に関しての問題が曖昧。

かつて反社会的勢力との交友を持っていたとして、芸能界引退に追い込まれた島田紳助の件がありますし、今では大御所とされている芸能人でも、昔はそういった営業をせざるを得ないことが往々にしてあったとされていますので、そのような企業体質が土壌としてある以上は、今すぐにはどうこうできるレベルではないのかもしれませんが、会見を開くとなると、どこから証拠写真を提示されるか分からない、どういった経路でタレントの埃を叩かれるか知れやしないといった恐れが、岡本社長の答弁に表れていたのかもしれません。

実際に、いくつかの雑誌社にはまだ写真が持ち込まれているとされていますし、テレビ局への情報提供の電話も鳴り止まないらしいです。

この問題は、やはり相当根が深いのでしょう。

岡本社長の会見で、世論が宮迫非難から吉本非難に反転したことに対して疑問を抱く人が。

碓井広義上智大学教授(メディア文化論)が芸人の自覚の足りなさを非難しました。

「メディアを通じて名前が売れて社会的影響力が大きく、世間のコンプライアンス(法令順守)意識も高まっているという自覚が芸人側に欠けていたのではないか」

同時に、吉本側に対しても、「者会見を‪通じて、芸人を1人の人間として扱っていないかのような吉本興業の旧態依然ぶりが浮き彫りになった感がある。21世紀にエンターテインメントビジネスを行う近代的企業として疑問だ」と指摘したようです。

岡本社長が会見を開くも、世論が納得いかずで反転。疑問視する声が殺到。

会見の評判が非常に悪い件。

お笑い芸人の極楽とんぼ・加藤浩次

7月23、自身がMCを務める朝の情報番組『スッキリ』(日本テレビ系)に出演した加藤浩次は、「まだ嘘を付いて、まだ誤魔化そうとしているのかと。(中略)論理が全く通っていない。気持ちが入っていないし、伝わってこないんですよ」と岡本社長の会見を振り返り、ダメ出ししたようです。

宮迫さんが告発した「連帯責任でクビにするからな」という発言についてもこのように言及しました。

(岡本社長の「お前ら全員クビ発言」は)あれは冗談”だって言って、(その発言を)藤原副社長がフォローしてたけど、昨日(ロンブーの)亮さんに聞いたら、その場には藤原副社長はいなかったと言うので。
出典元: 加藤浩次、再び怒り「亮にきいた。まだ嘘ついてる」 吉本興業・岡本社長会見にスッキリで言及 (C) HUFFPOST

これについて、岡本社長本人の説明によると、6月24日の宮迫と田村亮を含む芸人たちとのミーティング(闇問題について会見を開くかどうかの会話)が堂々巡りをしていたため、「場をなごませる」目的で「クビや」との発言をしたといいます。

また、加藤浩次の番組での発言を巡っては、岡本社長は「ミーティングの場を設けているので、そこでの話と思っている。まずはきちんと話をして(吉本興業に)残っていただけることから始めていくということです。直接本人と話をしてから」と、このように回答したようです。

そして、23日夕、加藤浩次は大崎洋会長との面談を行う段取りになりました。

関連記事:吉本芸人大量離脱か 加藤に着いていく芸人は誰

岡本社長の会見に非難集中。世論の非難の矛先が吉本に反転したことに疑問の声もあり。

23日放送「ちちんぷいぷい」(毎日放送)に出演したトミーズ健は、NGK(なんばグランド花月)やよしもと西梅田劇場の舞台が「重たい雰囲気に心なしかなってますわ。あんまり受けてないんですよ」とコメント。
「お客さんが心配してはる、僕らのこと。はっきりいうてね、影響受けてますわ」

各芸人も、Twitterで疑問が相次ぐ。

とろサーモンの久保田かずのぶ

「悲しいわ。
知り合いの芸人、先輩後輩同期、皆同じ事を思ってる。頼むから汗の書いた文字が欲しいんです。生きてる言葉をください血の通った発言を聞きたいんです。どう変わるんですか?」

トレンディエンジェル斎藤司

「すごく情けない。今のご自身の状況、立場を全く理解していない。皆さんに申し訳ない」と、フジテレビ系情報番組で嘆いたそうです。

レインボーの池田直人

「芸人を守ってくれてるように思えない会見」

南海キャンディーズ・山里亮太

24日深夜、MCを務めるTBSラジオ「JUNK山里亮太の不毛な議論」(前1時)で、番組冒頭「テープ回ってないだろうな」と岡本社長ばりのギャグをさっそくかました山里亮太は「本当はもっと皆様に届けなきゃいけない情報が色々とある中で、弊社吉本興業の内輪のことでたくさんの情報番組の時間を使ってしまい申し訳ございません」と謝罪した上で、このようなコメントを発したようです。

で、ウチの会社って『対・会社感』を出した人をちょっとメモったりする几帳面さがあると思ってんのよ。『ワテら根がマジメですさかいに』って」と吉本興業がタレントの発言をチェックしている可能性を示唆した。
出典元: 山里亮太が“対・会社感”出す吉本若手に警鐘「ウチの会社は言った人をメモったりする几帳面さがある」 (C) スポーツ報知

「若手のツイートも(テレビ)番組で色々貼っ付けてさ、ギャラが安いとかさ。そうじゃない人も、怒ってるみんなの意見に入れられちゃってるじゃない。そういうの怖いなって思う。何でかって言うと“ウチの会社几帳面ですさかい”に。『アレつぶやいたん、アレやろ』ってなる日がいつか来ても怖いし…」と重ねて“吉本の怖さ”を強調。調子づく若手に警鐘を鳴らしていた。
出典元: 山里亮太が“対・会社感”出す吉本若手に警鐘「ウチの会社は言った人をメモったりする几帳面さがある」 (C) スポーツ報知

関連記事:吉本分裂か 芸人同士での対立の可能性

 岡本社長の会見に、世論が吉本批判に反転。疑問の声が出ています
吉本興業の岡本社長が22日に会見を開き、契約解消となった宮迫や田村亮の処分が撤回されることとなりました。
しかし、その記者たちとの質疑応答から見て取れる企業体質には世論から非難を浴びることとなり、闇営業で渦中の芸人たちへのバッシングなどよりも、吉本興業の体制自体に問題が山積されているとの認識が世間にも共有される事態にまで発展しました。
問題を起こした芸人たちよりも、外野だった芸人たちの不満がTV番組内やTwitterなどのSNSで噴出。
また、ダウンタウンの松本人志が動き加藤浩次も退社を示唆するなど、吉本興業の企業体質改善要求を巡る声が日に日に大きくなっています。