男子、明治神宮外苑でフィニッシュするMGCが波乱の結果に。その理由とは? 2020年東京五輪男女マラソン代表選考会『マラソン・グランドチャンピオンシップ(MGC)』が、15日、東京都内で開かれ、男子は30人ほどがレースに参加し、上位を争うこととなりました。 優勝したのは、ノーマークだった駒沢大出身の中村匠吾(富士通)、2位は服部勇馬(トヨタ自動車)、3位は今大会の大本命だった大迫傑(ナイキ)で、上位2人の東京五輪出場が内定しました。 残る1人は、『MGCファイナルチャレンジ』と呼ばれる指定3大会にて、派遣設定記録(2時間5分49秒)を突破した選手に決まる予定で、該当者が出なかった場合には、MGCで3位だった選手が代表権を得ることとなります。 |
男子MGCが波乱含みだった理由とは?
(※記事は現時点での情報であり、最新のものとは異なる場合があります。また、人物については、敬称略にて記載させていただいております。何卒ご了承願います)
2020年東京五輪男女マラソン代表選考会『マラソン・グランドチャンピオンシップ(MGC)』が、15日、東京都内で開催されました。
東京・明治神宮外苑を発着点とする東京五輪とほぼ同じコースで、号砲は午前8時50分、男子は30人で争われたようです。
中村匠吾(26/富士通)が1位、服部勇馬(25/トヨタ自動車)が2位となり、今大会の上位2人が東京五輪出場が内定。
残る1人は、『MGCファイナルチャレンジ』と呼ばれる、指定の3大会(福岡国際マラソン、東京マラソン、びわ湖毎日マラソン)で、派遣設定記録(2時間5分49秒)を突破した選手が決まることとなりますが、該当者がいない場合には、MGCの3位選手が代表権を得ることとなるようです。
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(※記録は速報値)
◆最終順位
(1)中村匠吾(26=富士通)2時間11分28秒
(2)服部勇馬(25=トヨタ自動車)2時間11分36秒
(3)大迫傑(27=ナイキ)2時間11分41秒
出典元: 中村優勝、服部2位で東京五輪内定/男子MGC詳細 (C) 日刊スポーツ
男子がMGCで波乱のフィニッシュ。そんなコンディションで優勝できた選手・逆に選考に落ちた選手が出た理由とは?
優勝したのは中村匠吾(26)、駒沢大出身初の五輪マラソン選手。
スパートをかけて1位でゴールを駆け抜けると、駒沢大恩師、大八木弘明監督に抱きかかえられた中村匠吾(26)は、「順調ではなく苦しいときもあったが、周りに支えられ優勝できた」と話しました。
強豪・駒沢大で中心選手として活躍し、主将も務めた中村は、その後『富士通』に進むも怪我に悩まされた選手。
今大会レースを控室の画面で見守ったという大八木監督の指導を受けながら、初マラソンとなる平成30年の『びわ湖毎日マラソン』で7位に入り、MGC出場権を得たそうです。
大八木監督は、序盤から設楽悠太(27)が1人抜け出す展開に「ハラハラしてみられなかった」と話すものの、教え子・中村については「芯が強い」と評価しているようで、自分のペースを守って五輪への切符をつかんだことに、「ほっとした。仕掛けるのが早いと思ったが、よくラスト1キロ足が残った」と振り返ったそうです。
1年後には五輪のスタートラインに立つ。「1カ月は遊ばせてあげます」。恩師は笑みをのぞかせながらも「プレッシャーはあると思うが、潰されないようにサポートしてあげたい」と力を込めた。(松崎翼)
出典元: MGC男子1位の中村匠吾、ゴールで恩師に抱きかかえられる「周りに支えられた」 (C) 産経新聞
男子MGCが波乱で終わった理由とは、やはりスタート時のトラブルか?
大迫傑(ナイキ)は【3位】
男子日本記録保持者で、今大会の大本命と目されていた大迫傑(27/ナイキ)は2時間11分41秒で3位に終わり、五輪代表に即時決定する2位以内には入れなかったことから、このレースでの東京五輪出場権を獲得することはできませんでした。
今後の国内選考大会の結果との比較で、最終3枠目に選ばれる可能性は残されてはいます。
レース直前では「そんなメディアの人が言うほどマラソンの選手は他人を意識してない」とスタートラインに立ったといいます。
「しっかりと強さをみせられればいい」
「今までやってきた中で一番良い練習ができた。非常に心身ともに充実している」
万全を期して臨んだ今大会だったようですが、37キロすぎに設楽を、40キロすぎには中村匠吾(富士通)を抜いて先頭には立ったものの、中村には再び抜き返され、最後は服部勇馬(トヨタ自動車)にも抜かれて、「(追いかける)足が残っていなかった。きつかった」と言葉を絞り出すようにして語ったらしく、明治神宮外苑にて3位にてフィニッシュしたことに、レース後は「最後に疲れが出てしまった。中途半端な順位」と唇をかんだそうです。
「重圧がなかったと言えば、うそとなる。焦ってしまったのはまだまだ心の弱さ」
残る国内の選考3レースで、自らの持つ日本記録より1秒速い2時間5分49秒を上回るタイムを出した最速選手が代表3人目に選ばれる。突破者がいなければ、自らが代表入りする。自身も今後の選考レースに挑戦するかは「2位に入るつもりだったので、今後の予定を考えていなかった。3位ということで、少しコーチと相談したい」と述べた。【松本晃】
出典元: 男子3位大迫傑 「最速の男」、一発勝負のプレッシャーに感情乱され MGC (C) 毎日新聞
男子MGCが選考方法を変更。スタート時のトラブルも、波乱の結果を迎えた理由の1つか。
今大会(MGC)は2020年東京五輪の代表選考会ということで、タイムが必要なく、誰もが順位だけを意識しているため、自分から積極的に引っ張る選手はいないだろうと予測されていました。
つまり前半はスローペースで進み、勝負どころまで力を蓄えておいてから、後半ラストスパートをかけて、一気に他の選手を抜きにかかり、上位2位までに浮上することにかけるとみられていた訳です。
また、東京五輪と気象条件を合わせるため、男子は8時50分(女子は9時10分)にレースがスタートするセッティングとなっており、終盤に差し掛かる10時頃の気温は、ここ数年の9月中旬では平均25度前後といった暑さになることが予測されていました。
突発的なトラブルにも強い? ナイキの『厚底』に視線が集まる。
今大会では大本命とされたナイキの大迫傑選手が3位に終わりましたが、それでも、男子上位3人が揃ってナイキの『厚底』シューズ『ヴェイパーフライNEXT%』で臨んだMGCだったことが判明し、世間が一部沸いております(ちなみに、出場した男子30人中、ナイキは16人と多数派を占めたことも調査で判明したそうです)。
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厚底のナイキ「ヴェイパーフライNEXT%」(右)と、薄底のアシックス「ソーティジャパン」。スタッフも「同じ26・5センチなのに改めて比べると厚底は大きく見えますね」=東京都渋谷区のスーパースポーツゼビオ渋谷公園通り店、斉藤佑介撮影
出典元: MGC男子の上位3人、全員がナイキの「厚底」シューズ (C) 朝日新聞
男子MGCが波乱のフィニッシュを迎えた理由について、TVに生出演の瀬古リーダーが暴露。
波乱の結果で終わった理由とは?
今大会の男子は、五輪選考として今回初めて導入されたという『1発選考レース』。
一発勝負で代表を決める方式は分かりやすいけれども、実施できたのは、自国開催の東京五輪だったからという意見があるようです。
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それだからこそ、各方面の協力を取り付けることができた側面があるとの意見があり、このような従来のやり方とは違う選考方法に、なんらかの乱れなどの影響が選手たちに波及した恐れは否めないのかもしれません。
自国開催の東京五輪でなんとしてもメダルを取るべく、前例のない一発勝負での選考を行ったマラソンですが、果たして五輪で結果を出すことができるのか、注目が集まっています。
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荒れたスタートに、「前代未聞」と話す瀬古プロジェクトリーダー。
さらに、レース・スタートに”約2分遅れ“のトラブルが発生しました。
大会組織委員会からは、号砲を鳴らすピストルがスタート2分前に異常を示したため、予備のピストルに交換し、スタートが遅れたとの説明がなされたようですが、日本陸連の瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダー(63)は、「充電を忘れたらしい」と暴露したといいます。
「バンっていうのは電気でやるんですよ。あり得ないですね。前代未聞ですよね」と話した。
出典元: 瀬古リーダー MGC男子スタート遅れのピストルトラブルは「充電を忘れたらしい」 (C) Sponichi Annex
16日、テレビ朝日『羽鳥慎一モーニングショー』(月~金曜前8・00)に生出演した瀬古プロジェクトリーダーは、前日の15日に行われた東京五輪のマラソン代表選考会『MGC(マラソン・グランドチャンピオンシップ)』でのスタート時に鳴らすピストルの不具合について、そう語ったそうです。
いつもとは違う”一発勝負”という選考方法と、スタート時の”ピストルの不具合”というトラブルに見舞われた、東京・明治神宮外苑発着コースのMGCは、男子選手たちも出鼻を挫かれた格好となり、波乱のフィニッシュを迎えました。
男子MGCが波乱のうちにフィニッシュ。大本命だった大迫(ナイキ)が2位で、注目されていなかった中村(富士通)が優勝した、その理由とは? 『東京』五輪・代表選考会、大本命は大迫『ナイキ』だが、優勝して東京五輪切符を得たのは、ほぼノーマークの中村『富士通』だった、『東京』明治神宮外苑発着コースのMGCレース。 今回初めて導入された『1発選考レース』は、東京五輪だったからであり、レース・スタート時のピストルの不具合(瀬古談:充電忘れ)というトラブルにまで見舞われた形でのレース展開を余儀なくされた選手たちは、波乱のうちに、予想を裏切るフィニッシュを迎えることとなりました。 残る代表枠の1人は、『MGCファイナルチャレンジ』で出るのか、それとも、今大会での3位・大迫(ナイキ)が得るのか、注目されています。 |